ヘナ・ノンジアミンカラー・オーガニックカラーは何が違うか

ヘナ・ノンジアミンカラー・オーガニックカラーは何が違うか

白髪染めを探していると、この3つの言葉が並んで出てきます。どれが一番いいのか、と比べたくなります。

この3つは、そもそも比べられる言葉ではありません。

  • ヘナは、材料の名前です(植物の葉)
  • ノンジアミンカラーは、「入っていないもの」の名前です
  • オーガニックカラーは、「配合されているもの」の名前です

指しているものの種類が違います。だから「ヘナとノンジアミンカラーはどちらが上か」という並べ方は、最初から成り立ちません。

確認すべきなのは呼び名ではなく、その薬剤が染毛剤の分類表のどこにあたるかと、全成分表示です。順に書きます。

業界の分類表に、3つとも載っていない

日本ヘアカラー工業会は、ヘアカラーリング製品を次のように分類しています(出典)。

  • 永久染毛剤(医薬部外品。医薬品と化粧品の間に位置づけられる区分)
    • 酸化染毛剤:パラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、パラアミノフェノール、メタアミノフェノールなどの酸化染料と過酸化水素。色持ち2〜3か月
    • 非酸化染毛剤:タンニン酸やピロガロールなどの多価フェノールと硫酸第一鉄。色持ち約1か月
  • 脱色剤・脱染剤(医薬部外品):過酸化水素と過硫酸塩
  • 半永久染毛料(化粧品):酸性染料を使うヘアマニキュア(色持ち2〜4週間)、塩基性染料を使う連続使用型
  • 一時染毛料(化粧品):顔料を髪の表面に付着させる。1回のシャンプーで落ちる

この表に、「ヘナ」も「ノンジアミンカラー」も「オーガニックカラー」も出てきません。3つとも業界の分類上の区分ではなく、売り場と店頭で使われている呼び名です。

だからこの3語だけでは、何を使ってどう染めるのかが決まりません。

「ヘナ」は何を指す言葉か

材料です。ミソハギ科の植物の葉を乾かして粉にしたもので、葉に含まれるローソンという赤橙色の色素が、髪の主成分であるケラチン(髪の約8割を占めるタンパク質)と結びついて色が残ります。

一般的な白髪染め(アルカリカラー)のように、髪の中のメラニン(髪の黒さをつくっている色素)を脱色する働きはありません。そのため髪を明るくすることはできず、染まって見えるのは主に白髪の部分になります(出典)。

ただし、「ヘナ」という名前がついていることは、中身の保証にはなりません。

国民生活センターは2026年5月20日、「かつら用」と表示されたヘナ製品を頭髪に使った美容所の施術で、アナフィラキシーが発生したと発表しました。製品からはパラフェニレンジアミン(PPD。かぶれの原因になる酸化染料)が9.0〜11.9%検出されています。1名は3回発症し、重症度グレード3で救急搬送されました(出典)。

名前ではなく成分表示を見る、というのはこういう理由です。

「ノンジアミンカラー」は何を指す言葉か

「ジアミンが入っていない」という意味ですが、どこまでを「ジアミン」と呼ぶかに決まりがありません。

ヘアカラーメーカーのホユーは、「ヘアカラーのどの染料が『ジアミン』なのか決まりはなく」、パラフェニレンジアミンとトルエン-2,5-ジアミンの2つを指す場合もあれば、「ジアミン系」として酸化染料すべてを指す場合もあるとしたうえで、どこまでを「ジアミン」とするかはメーカーや媒体によって異なると注記しています(出典)。

つまり「ノンジアミンカラー」の中身は、店によって変わります。酸化染料をすべて外したもの(ヘアマニキュア、カラートリートメントなど)を指すこともあれば、特定の染料だけを外して他の酸化染料は使っているものを指すこともあります。

同じページには、「ノンジアミンカラーでも、ジアミン以外の染料でかぶれる可能性があります。毎回パッチテストを行うことが必要です」とも書かれています。ノンジアミンという表示は、反応が出ないことを意味していません(出典)。

「ノンジアミンカラーでお願いします」と伝えるだけでは足りず、その店が何を外して、代わりに何を使っているのかまで聞く必要があります。

「オーガニックカラー」は何を指す言葉か

配合されている成分の話であって、染める仕組みの話ではありません。

日本で「有機」「オーガニック」の表示を法律で管理しているのは有機JAS制度です。対象は有機農産物・有機加工食品・有機畜産物・有機飼料・有機藻類・有機酒類で、化粧品は含まれていません。制度の対象品目については、有機JASマークがないものに「有機」「オーガニック」と表示することは法律で禁止されていますが、化粧品はその枠の外にあります(出典)。

化粧品の側では、日本化粧品工業会がISO 16128(Part 1は2016年2月、Part 2は2017年9月の制定)を契機にガイドラインを定め、「指数の種類」「指数(%)」「指数計算に水を含める/含めない」「ISO 16128準拠」の4点を製品上に記す方式を示しています。同会はその背景として、自然・オーガニック化粧品の「定義や解釈は地域や認証機関によって様々であり、消費者は同一基準に基づいて商品を比較することができませんでした」と説明しています(出典)。

したがって「オーガニックカラー」は、染毛剤の種類を表す言葉ではありません。オーガニック由来の成分を配合した酸化染毛剤であることは、ふつうにあり得ます。植物成分が入っていることと、酸化染料が入っていないことは、別の話です。

では、何を確認すればいいか

3つです。

  • 医薬部外品か、化粧品か。 容器やパッケージに書いてあります。医薬部外品の染毛剤なら、酸化染毛剤か非酸化染毛剤のどちらかです
  • 全成分表示に、酸化染料の名前があるか。 上に挙げた4つの名前が手がかりになります
  • 「頭髪用」と書かれているか。 国民生活センターは、美容所を利用する際に、使用する製品が頭髪用であることを施術者に確認するよう呼びかけています(出典)

呼び名ではなく、この3つで判断できます。美容室で聞いていただいて構わない内容です。

当店の場合

ヘナ専門です。使っているのは、インド・ラジャスタン州ソジャットの開花前の新葉。酸化染料もアルカリ剤も使いません。暗く仕上げる場合はインディゴ(ナンバンアイの葉。青系の色素)を重ねます。

そのうえで、植物だから反応が出ない、と言い切れるものではありません。ヘナはミソハギ科、インディゴはマメ科の植物です。植物アレルギーのある方は、カウンセリングで事前にお伝えください。

そして、ヘナでは髪を明るくできません。色もほとんど選べません。この点はヘナで白髪染めをするデメリットを、正直に書きますに、皮膚科で「ジアミンアレルギー」と言われた方の選択肢はジアミンアレルギーと言われた方の、白髪染めの選択肢にまとめました。

料金と施術の流れは仙台で、ヘナの白髪染めをにまとめています。ご予約はWebから承っています。

出典


&salon Henna について

仙台市青葉区国分町にある、ヘナ専門の美容室です。インド・ラジャスタン州ソジャットの、開花前の新葉だけを使っています。ジアミンもアルカリ剤も使いません。

ヘナは農作物です。同じ産地でも、年によって出来が違います。だからその年の粉の状態を見ながら配合を決めています。施術は認定ヘナリストが、カウンセリングから仕上げまで担当します。

はじめての方ははじめての方へを、ご不明な点はよくあるご質問をご覧ください。&salon Henna についてもあわせてどうぞ。

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