サロンのヘナとセルフのヘナは、何が違うのか

サロンのヘナとセルフのヘナは、何が違うのか

サロンとセルフ、結局何が違うのか。

答えは「腕」ではありません。同じ知識と道具があれば、セルフでもかなりのところまで近づけます。違うのは、温度を保つ環境と、その年の粉の状態を見極める情報量です。

この記事では、その差を数字で整理します。

セルフとサロンの違いは、腕の差ではありません

違いの正体は、温度を管理できる環境と、粉の状態を見極める情報量です。

ヘナは植物染料で、溶いてから時間との勝負になります。湯温、放置中の温度、粉の状態という条件がそろえば、染まり方は近づきます。逆に言えば、条件がそろわない部分があると、同じ手順でも結果が変わります。

条件を一つずつ見ていきます。

加温の有無で、放置時間はどのくらい変わるのか

ラップやタオルで包んで温度を保てば30分、何もかぶせずに置くと40分ほどです。

ヘナの発色は、置いている間の温度で進み方が変わります。温度を保つと反応が進みやすく、30分ほどで足ります。何もかぶせずに置く場合はゆっくり進むため、40分ほど見ておく必要があります。

当店では加温放置を基本にしています。サロンでの放置時間を30分としているのは、このためです。

自宅では、この加温の環境をつくりにくいのが実情です。とはいえ、ラップを巻いてタオルを重ねるだけでも温度は保ちやすくなります。かぶせるものがなければ、その分放置時間を長めに取るという考え方で対応できます。

湯温45℃は、なぜ目安になっているのか

熱すぎても冷めすぎても、発色が変わるためです。

熱湯で溶くと赤みが強く出すぎて、落ち着いた色になりません。逆に、待ち時間のあいだに湯温が下がると、インディゴの発色が悪くなるとされています(ナイアード)。

気温の低い時期は、この温度を保つこと自体が難しくなります。溶いた直後は適温でも、季節によって冷めるスピードが違うためです。

後頭部と生え際は、なぜ染まりにくいのか

自分では見えづらく手探りになるうえ、根元は髪がしっかりしていて浮きやすいためです。

後頭部や生え際は、鏡を使っても見えづらく、手探りでの作業になりがちな部分です。加えて、根元は髪がしっかりしているぶんペーストが浮きやすく、行き渡りにくい構造があります。

ベテランの美容師でも難しいと感じることがあるとされる箇所です(みんなのヘナ)。精神論で片づく話ではなく、構造的に手が届きにくい位置だということです。

粉の使用量が足りないと、ペーストが行き渡らずムラの原因にもなります。セルフでムラになる原因をさらに詳しく知りたい方は、セルフヘナがムラになる原因は、湯温と時間と乾かし方ですもあわせてご覧ください。

洗い流しはお湯だけ。これは両者共通です

シャンプーを併用せず、お湯洗いだけで流します。セルフでも今日から直せることです。

ヘナを洗い流す際にシャンプーを使うのは誤りです。正しくはお湯洗いのみで流します。ヘナ自体に油分を吸着する働きがあるため、シャンプーを併用すると髪や頭皮が乾燥しすぎてしまいます(マハラニヘナ)。

この点は道具や環境の差ではなく、知っているかどうかの差です。

ヘナは毎年同じに染まらない、というのは本当か

本当です。産地や収穫時期、乾燥の丁寧さによって色素の含有量が変わります。

ヘナは秋にしか収穫できない農作物です。同じ商品名のヘナでも、年によって出来が違います(ナイアード)。

つまり、決まったレシピをそのまま使い続けても、同じようには染まりません。その年の粉の状態を見て、水の温度と置く時間をそのつど決める必要があります。

ここがサロンとセルフでいちばん埋めにくい差です。判断の材料になるのは、複数の年の粉を扱った経験だからです。

配合を記録しておくと、次回の仕上がりが安定します

ヘナとインディゴの配合比率、湯温、放置時間。この3つを残しておくと、次回の調整に使えます。

当店では、施術のたびにこの3つをカルテに記録し、次回の調整に使っています。前回どういう条件でどう染まったかが分かっていれば、粉の状態が変わっても調整の起点ができます。

自宅で続けている方も、使った分量・置いた時間・そのときの気温をメモしておくと、次に染めるときの判断材料になります。

なお当店で施術を担当するのは、一般社団法人ホリスティック美容師協会が認定するヘナリスト資格を持つ美容師(認定ヘナリスト)だけです。カウンセリングから仕上げまで一人が担当します。

当店の施術は、合計2時間30分です

カットと髪質改善トリートメントを含んだ時間です。

  • カウンセリング 15分
  • 塗布 30分
  • 放置 30分(加温)
  • シャンプー&髪質改善トリートメント 15分
  • カット&スタイリング 45分
  • アフターカウンセリング 15分

セルフで直せることと、埋めにくいこと

洗い流しの方法や記録の習慣は今日から直せます。加温環境と湯温の安定管理は、埋めにくい差です。

セルフで今日から直せること

  • 洗い流しはお湯のみにする
  • ラップとタオルで簡易的に保温する
  • 使った分量・湯温・放置時間を記録しておく

道具や環境の差で埋めにくいこと

  • 放置中の温度を一定に保ち続けること
  • 気温の低い時期に湯温45℃を保ち続けること
  • 後頭部・生え際を見ながら塗ること
  • その年の粉の状態を見極めて配合を決めること

セルフを否定する材料はどこにもありません。知っていれば直せることは、思ったより多くあります。一方で、環境や視界に関わる部分は、工夫しても残る差があります。

どちらを選ぶかは、この差のどこまでをご自身で引き受けられるかで決めていただければと思います。

よくあるご質問

加温しないと、ヘナは染まらないのですか。

染まらないわけではありません。加温すると反応が進みやすく30分ほどで済みますが、加温しない場合はゆっくり進むため、40分ほど時間を見れば対応できます。

自宅で湯温45℃を保つ良い方法はありますか。

温度計で計りながら溶くのが基本です。溶いたあとはラップやタオルで保温しつつ、様子を見ながら調整してください。なお、季節ごとの具体的な保温方法について検証されたデータは見つかりませんでした。

白髪はムラなく染まりますか。

白髪の生え方には個人差があり、仕上がりの見え方まで揃うとはお約束できません。塗布量や放置の条件を整えることで、ムラの原因を減らすことはできます。


&salon Henna について

仙台市青葉区国分町にある、ヘナ専門の美容室です。インド・ラジャスタン州ソジャットの、開花前の新葉だけを使っています。ジアミンもアルカリ剤も使いません。

ヘナは農作物です。同じ産地でも、年によって出来が違います。だからその年の粉の状態を見ながら配合を決めています。施術は認定ヘナリストが、カウンセリングから仕上げまで担当します。

はじめての方ははじめての方へを、ご不明な点はよくあるご質問をご覧ください。&salon Henna についてもあわせてどうぞ。

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